自己破産の手続きの流れを見ておこう

自己破産の手続きの流れ

債務者が借金から解放されるには、破産手続の他に免責手続が必要です。
そこで、晴れて再起のときを迎えるまでには、大きく分けて2つの段階を踏むことになるわけです。

  1. 申立てから破産手続開始決定まで
    自分の住所を管轄する地方裁判所に破産手続開始の決定と免責許可の決定を求める申立てをすることからはじまります。
    申立てを受けた裁判所は、申立てが適法かどうか、費用の予納があるかなど手続に不備はないかを調べ、さらに債務者に支払不能などの破産原因があるかどうかを調べます。
    これらの調査は書面だけで行う場合と、債務者を裁判所に呼び出して話を聞いて行う(破産審尋)場合とがあります。

  2. 管財事件
    破産手続開始決定を受けたとしても、それはまだ破産手続の入り口に入ったにすぎません。
    ここで、債務者にある程度の財産があれば、管財事件となります。
    そうでなければ同時廃止です。
    ここにひとつの分かれ道があります。
    管財事件となれば、破産管財人は選任され、以後は、債権の確定から破産財団の換価・配当という本来の破産手続になります。
    配当が完了すれば破産手続は終了しますが、それでも残ってしまった借金から解放されるには、免責手続が必要です。
    なお、破産者が会社などの法人の場合は、免責は問題になりません。
    また、いったん、管財事件になっても事情によっては破産手続が廃止されることもあります。
    管財事件の場合は、破産手続が終了するまでに、1年以上の期間がかかることもあります。
    破産財団に属する財産を売却・処分するには時間と手間がかかりますから、場合によっては数年かかることさえあります。
    そこで、破産した場合でも、一般には管財人が家を売却するまで、または競売手続がすむまでは、破産者は自宅に住み続けることもできます。
    なお、東京地方裁判所などでは少額管財という手続がとり入れられています。
    少額管財の対象は、自己破産申立事件で、管財人をつける必要がある事件です。
    ただし、代理人として弁護士がついている破産申立事件に限ります。
    少額管財事件の申立は、受任した弁護士が行います。
    普通の管財事件に比べ、手続が容易になっています。
    申立当日に、予納金を納める前に審問を受けることができます。
    このとき、債務者本人は同行しなくてもよいことになっています。
    費用も管財事件よりも安く予納金は20万円となっています。

  3. 同時廃止
    自己破産しようと決意するに至ったような債務者には、すでにめぼしい財産は残っていないことも多いでしょう。
    破産手続に必要な費用を捻出できるだけの財産がない場合には、はじめから破産管財人を選任しないで破産手続開始決定ど同時に破産手続開始を終結してしまいます。
    これを同時廃止といいます。
    自己破産申立の9割は同時廃止となります。

  4. 免責手続
    管財事件にならず同時廃止の決定がなされた場合、または、いったんは管財事件になっても、後に破産手続が廃止された場合などには、原則として免責手続をしなければなりません。
    これをしないと、破産手続開始決定は受けても、いつまでも借金は残ることになります。
    とくに、個人の債務者の場合には、破産手続以上に、免責手続のほうが重要であるともいえます。
    免責により、債務の支払責任が免除されることになります。
    破産の決定後、裁判所による債務の支払義務を免除する旨の決定を免責許可決定といいます。
    免責許可の決定が確定することにより復権して破産者ではなくなります。