特定調停を申し立ててみよう

どのように進むのか

特定調停を申し立てるには、まず、申立書に記入し、住民票、給与明細書3か月分、印鑑とともに簡易裁判所へ持参し提出します。
すると後日、借り手には第1回の特定調停の呼出状、貸金業者には、取引経過の照会状が発送されます。
第1回の期日は申し立てから約2〜4週間後です。
その日には、借り手のみが裁判所に出廷します。
そして調停委員が、借り手の毎月の収入と、限定的な支出(家賃、水道光熱費、食費など)を聞き、借金の減額交渉をすれば月々返済していける状態なのかどうかを審査します。
調停をしても月々の返済ができる見込みがないと判断されると、調停は取り下げられることになります。

申立書を作成する

特定調停は、原則として相手方の住所や営業所などを管轄する簡易裁判所に申し立てます。
相手方がいくつも営業所をもっているような場合は、本店(本社)ではなく実際に取引をした営業所の所在地を管轄する簡易裁判所に申し立てます。
相手が複数で管轄裁判所がバラバラの場合であっても、すべての特定調停事件についてどれかひとつの裁判所に申し立てることができます。

申立の際に提出する調停申立書は、相手方が複数の場合は、相手方ごとに作成しなければなりません。

特定調停の申立書には、「特定調停手続きにより調停を行うことを求めます」という文言を記載しなければなりません。
この文章は、申立書の上のほうに書いてもかまいませんし、「申立の趣旨」のところにかいてもよいでしょう。
この文言がないと、通常の調停が行われることになってしまいます。

紛争の要点を記述する

申立書には紛争の要点を記述します。
紛争の要点といっても、たとえば「これまでに債権者とこれこれこういう話し合いをしたが、こういう点で紛争が起こっている」などということを書く必要はありません。
借金の額や返済状況などを書けばよいのです。
具体的には、債務の種類(借受金債務、立替金債務など)は契約日、借受金額、利息・損害金の割合、返済の状況(返済期間、返済した額、残元金額など)を記載することになります。

なお、申立書は一から自分で作ることもできますが、多くの簡易裁判所で用紙を準備しています。
これに必要事項を記入したり、必要な項目にチェックを入れていったりすれば、非常に簡単に申立書ができますので、利用したほうがよいでしょう。
「紛争の要点」欄は裁判所によってはかなり簡略化されていることがあり、その場合はそこで求められていることを書けば足ります。

添付資料をそろえる

申立てをする際には、申立書とともに、原則として、①財産状況を示すべき明細書、②特定債務者であることを明らかにする資料、③関係権利者一覧表、を提出します。

①、②の資料としては、申立人が給与所得者の場合には、申立人の資産・借金その他の財産状況がわかる資料、職業・収入・生活状況がわかる資料などがこれにあたりますが、申立人が事業者の場合には、登記事項証明書や家計簿、契約書・領収書、損益計算書・賃借対照表・資金繰表・事業計画書などの事業内容・損益・資金繰りなどの状況がわかる資料が必要です。

③には、すべての関係権利者・担保権者の住所・氏名・債権の種類や発生年月日を記載します。
しかし、社会保険料や国税・地方税については、特定調停の対象になりませんから、一覧表に記載する必要はありません。

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