小規模個人再生の対象債権は

個人民事再生で、整理の対象となる借金は再生債権と呼ばれます。
再生債権は、「再生手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権」、つまり一言でいえば、債務者が負っている借金ですが、この借金の中に、いくつか除かれるものがあります。

まず、一般優先権が除かれます。
再生手続のために裁判所に納める手数料や所得税・住民税などの租税、健康保険料、国民年金保険料、罰金や科料、過料がそうです。
事業主として人を雇っているような場合の未払い賃金も一般優先債権にあたります。
これらの債権については、再生手続とは別個に、債務者は随時返済しなければなりません。

次に、共済債権です。
これは、再生計画の遂行のために必要な費用などです。
債務者が事業を営んでいるような場合には、事業を継続することに欠かすことができない原材料の購入費用などが共益債権に該当し、また事業者でなくても電気・ガス・水道料金なども共益債権となります(ただし、上記のものはその購入や利用の時期によっては共益債権となりません)。

いずれにしても、この2種類の債権については、何とか支払っていかなければなりません。
これ以外の借金であれば、元本も利息も、手続開始までに発生した遅延損害金も、すべて再生債権として、圧縮されていくことになります。

もちろん、銀行や信販会社、消費者金融、商工ローンなどのあらゆる借入先からの借金が対象になります。
身内からの借金や、友人からの借金も入ります。
また、だれかの保証人になっている場合には、その保証債務も再生債権に入ります。

担保付債権も対象外である

担保付債権も対象外です。
抵当権なども担保が設定されている債権は、破産手続の上でも別除権といって、他の一般の債権者とは別に返済を受けることになります。

ただ、最近は不動産価格が大幅に下落して、抵当権ではカバーできない部分(担保不足額)もでてきます。
その部分については再生債権に含めることができます。

なお、住宅ローン特則(住宅資金貸付債権に関する特則)の適用を受けた場合、住宅ローンの残債額全額が再生債権から除かれます。
つまり、通常、住宅ローンには抵当権が設定されていますが、この場合、住宅ローンの残額から抵当権でカバーできる額を引いた額(担保不足分)が再生債権になるのではないということです。

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