取引経過の開示を求める

業者には開示義務がある

取引経過は、金融業者にとっても重要な情報です。
これを開示するとなると手間もかかりますし、過払い請求の理由をつくることにもなりかねず、業者にとっては何のメリットもありません。
これでは利用者が開示請求をしても、企業秘密と言われて拒否されるだけなのではないかと思うかもしれませんが、個人情報保護法により、消費者金融業者は、利用者は自分のデータの開示を求めた場合、開示する義務を負っています。
さらに、取引経過を開示しない業者に対しては、金融庁が営業停止などの行政処分を行うことになっていますので、自信を持って開示請求してください。

文書で開示を請求する

一般の利用者が直接業者に電話したり、窓口に出向いて取引経過の開示を請求するのは、かなり勇気が必要でしょう。
手続の面から言うと、開示請求は文書で作成して郵送すれば十分です。

開示請求を行う書式について、法的な決まりなどは特にありませんので、利用者の住所氏名、生年月日、契約者番号などを記載して、送付してください。
最近は大手の消費者金融業者が各ホームページ上に開示請求の手順を紹介し、書式がダウンロードできるように準備しています。
中には「当社所定の書式で」と指定しているところもあります。
必ずしもこれに従う必要はありませんが、所定の書式を用いたほうがスムーズに開示されるということもあるでしょう。

なお。多くの業者が「本人確認のため」として、運転免許証や健康保険証などの写しの添付を求めているようですので、電話やホームページなどで確認したほうがよいかもしれません。

取引経過は全部開示されているかチェックする

業者が取引経過の開示に同意し、書類を返送してきても、それだけで安心してはいけません。
業者によっては過払い金返還を避けるため、一部の取引経過だけを開示したり、返済の記録を改ざんするなどの細工をしている可能性があるからです。

業者から取引履歴の資料が送られてきたら、その内容をうのみにせず、まずは一番最初の取引期日や借入金額をチェックしてみましょう。
もし、自分の記憶とずれがあったり、借入金額に端数があったりした場合には、「すべての情報が開示されていない可能性がある」という疑いを持って十分に確認してください。

開示より前から借り入れがあることが明らかな場合は

10年以上前から取引があるのに10年分の履歴しか送られてこなかった、最初の契約書に記載されている日付より後の取引履歴しか書かれていないなど、開示以前に借り入れをしていることが明らかな場合は、再度取引経過を全部開示するよう申し入れましょう。
できれば最初の借り入れに関する明確な証拠(契約書など)のコピーなどを添付したほうが確実ですが、しなくても「全部の取引に関する情報の開示をしてほしい」という旨の意思表示をしましょう。

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