債権額確定のための手続をする

債権認否一覧表を提出する

債権者からの債権届が出そろったところで、再生計画案作成のために債権の確定をしなければなりません。
債権者が特に債権の届出をしたり、債権がない旨の申し出をしたりしなければ、債権者は債務者が債権者一覧表に記載した現在額または担保不足見込額を届け出たことになります。
債権者一覧表に記載された債権額に異議がある債権者などは、裁判所に債権届を送ってきます。
こうして出そろった債権届をもとに債権認否一覧表を作成し、裁判所に提出します。

再生債権への異議申述

再生手続が開始すると、債務者は再生債務者、債権者は再生債権者となり、債権は再生債権と呼ばれるようになります。

債権者が債権認否一覧表に「認めない額」を記載したとしても、それだけでは異議の申立てをしたことにはなりません。
異議がある場合は、異議申述をしなければなりません。

なお、異議申述は債権者も債務者もすることができますが、債務者は、債権者一覧表に異議を述べることがある(異議を保留する)旨を記載していなければ、異議申述をすることができません。

異議申述は、一般異議申述期間内に裁判所に異議書を提出して行います。
異議書には、異議の相手方、異議の理由などを記載します。

再生債権評価の申立て

再生債権に対して異議申述があった場合、債権評価の手続きを経て債権の存否や額が決定されます。
評価の申立てを誰がすべきかについては、以下のように分類することができます。

  1. 債権が執行力のある債務名義または終局判決のあるものでないとき(確定判決、和解調書、調停調書、執行調書などがないとき)は、債権者が債権評価も申立てをしなければなりません。
  2. 債権が執行力のある債務名義または終局判決のあるものであるとき(確定判決、和解調書、調停調書、執行調書などがあるとき)は、異議を申し立てた者が債権評価の申立てをしなければなりません。

評価の申立ては異議申述期間の末日から3週間以内にしなければならず、申し立てる際には予納金を裁判所に納めなければなりません。
予納金の額は裁判所によって異なりますが、通常、2〜5万円程度と考えればよいでしょう。

個人再生委員の選任

個人民事再生手続では、個人民事再生が選任されないこともありますが、再生債権評価の申立てがあった場合には、必ず個人再生委員が選任されます。
個人再生委員は、再生債権の評価について裁判所の補助を行うことになり、債権の額や存否などを調査するために、債務者や債権者に対し資料の提出を求めることができます。

再生計画案の作成へ

前述のような手続き及び財産の評定などの手続きを経て、債券額が確定し、再生計画案を作成することになります。
ただ、実際には債権への異議申述、評価の申立て、財産の評定などは行われず、手続きが進むことも珍しくありません。